MFCとニードルバルブ

マスフローコントローラ(MFC)とニードルバルブは、自動制御か、手動制御かの違いこそありますが、基本的に「流路抵抗を変化させることで、流量を可変する」デバイスです。
その為、これらを直列に配管で繋ぐと色々と問題が生じます。
本来これらは並列に配置するのがよいので、お薦めはこういった形です。

ただ、これですとニードルバルブのラインでは流量を確認出来ないので、マスフローメータ(MFM)を置きたいところですが、コスト的に難しいならフロート式流量計等を置く手もあります。

この時、注意して頂きたいのはMFCとフロート式流量計の示す流量値です。
フロート式流量計は、体積式流量計ですから、温度・圧力を適切に選定して校正されていないと、指示値に影響でます。

例えばこのフローで流量計の二次側が大気開放=0MPa(G)仕様の流量計を使用した場合、下流側に圧力損失となる機器が配置され、尚且つリアクターがあるので圧力は決して大気圧ではありません。

または、少し難易度は高くなりますが、MFCをバルブ全開にして圧力損失の大きなMFMとして使用するフローです。

これは流量制御に慣れた方(プロ)向けですね。
MFCから自動流量制御する際に、ニードルバルブが下流側で大きな抵抗=圧力損失となってしまわないように、バイパスを設けてあるのが特徴ですね。

最後にこれはNGですという例です。

たまに「MFCが流量制御しない」、「MFCの指示値が間違っている」というご相談を頂き、現場にお伺いすると、こういったフローで使っておられるときがあります。
しかもなぜかニードルバルブを思いっきり絞って・・・今までお話ししてきました内容で、この使い方がなぜNGかは、ご理解いただけるかと思います。