真・MFC千夜一夜物語 第291話 フィールドバス vs 産業用イーサーネット vs マスフロー!その6
最後にDecoのスタンスを御説明しておきます。
Decoは特定のフィールドバスや産業用イーサーネットの推進論者でも、逆にアンチでもありません。
おそらくマスフローメーカーや関係者のほとんどが同じく中立位置だと思います。
それは今回の連載でお話ししてきましたように、「基本的に通信ネットワークの選択は、マスフローコントローラー(MFC)、マスフローメーター(MFM)の流量測定・制御性能向上に寄与する訳ではない。」からです。
読者の皆さんからの問い合わせを頂く都度、「スレーブに位置づけられるマスフローのポジションでは、マスターであるPLCや流量制御を行う上位システムのメーカーがどこか?で選択すればよいのですよ。
決して"DeviceNetTM対応だからすごいマスフロー"という事はないので、勘違いしないで下さい。」と、お答えし続けてます。
2年前はフィードバスと産業用イーサーネットのシェア競争は、まだフィールドバスに軍配が上がっていましたが、それも2018年で逆転しました。
出典:HMSインダストリアルネットワークス 産業用ネットワーク市場シェア2018
そろそろ生き残りを見極めて山を張るべきなのか?
それともあらゆる可能性を考えてマルチに対応できるモジュール化した製品を作り上げるべきか?
マスフローメーカーの立場は非常に難しいです。
前者なら日本での製品化実績の少ない Modbus を狙ってみるのも良いし、後者ならば前回紹介したブロンコスト社を参考にしてモジュール化を進めてみるのはどうでしょうか?
出典:ブロンコスト・ジャパン(株)
いずれにせよ、これからのマスフローは各種フィールドバス及び産業用イーサーネットに対応していけるポテンシャルをもった製品を市場に出していかなくてはならないのは確かだと思います。
今となっては大きな責任を負わないDecoが上述のようにああすればいい、こうすればいいと放言してしまい申し訳ないのですが、この辺りがどこへ転がっていくのかは、また2年後くらいの当ブログ記事で答え合わせをさせてください。
【権利関係 引用元】
本ブログ記事(第286話~291話)中のDeviceNetTM はODVA(Open DeviceNet Vendor Association)、PROFIBUSⓇは、PROFIBUS User Organization、CC-Linkは三菱電機株式会社、Ethernetは富士ゼロックス株式会社、EtherCATⓇはBeckhoff Automation GmbH の登録商標です。
本ブログ記事(第286話~291話)中 産業用ネットワーク市場シェア2018の図表は Anybus News "産業用ネットワーク市場シェア動向 2018 (HMSインダストリアルネットワークス株式会社統計) - 産業用 Ethernet がついにフィールドバスのシェアを上回る" by Thomas Carlsson | 2 16, 2018 から引用させていただきました。
改めて御礼申し上げます。
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【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan