真・MFC千夜一夜物語 第508夜 MFCを取り巻く環境での事故事例 その4
本ブログでは質量流量計(熱式流量計、コリオリ式流量計)であり流量をアナログ信号やデジタル信号で出力するマスフローメーター(以下MFM)や、流量信号を基に流量制御を行うマスフローコントローラー(以下MFC)及びその応用技術での流体制御を紹介しています。
今回からマスフロー(MFMとMFC)が使用される環境での事故事例を紐解き安全に関して解説していきましょう。
半導体製造ラインでの事故事例を受けマスフローのメタルシール化が進むことになります。
特殊高圧ガスのような危険なガスをハンドリングする上で、外部リークは致命傷となりかねません。なにせ漏れて常温大気に触れることにより発火するのです。
従来の外部リーク(漏れ)を止めるシール材はエラストマー(樹脂)シールが主流でした。

より高いリークレートで安全性を求めようとすると、樹脂シールではどうしても分子間距離が広いがために、ガスが透過してしまう問題を抱えていたのです。
更に半導体で使用するガスには、エラストマーシールの主力であったフッ素樹脂ゴム(FKM、バイトン)を膨潤または腐食させてしまうガス種もあり、よりリークレートの高い代替のシール材の開発が急がれたのです。
それがメタルシールであり、第二世代MFCで搭載され始めた技術です。
リークレートとは、MFC単体での気密性能の評価項目です。
JISでは「ある条件下で、あるリークを通過する定められた気体のスループット」と書かれています。ここでのリークとは外部リークの事で、MFCの流量制御バルブの閉じきり性能(内部リーク量=出流れ量)を定義しているのではないので注意してください。
よくマスフローのカタログに1×10-12Pa・m3/sec(He)という表記がされています。
慣れないと、まずこのPa・m3/sec自体に頭を悩ませることになりますね。
これはリークディテクターでよく使われる微細な漏れ量を表す流量単位です。
Decoが業界にデビューした頃は、まだatm・cc/secという表記の方が多かったです。
真空関係に携わったDecoより上の年代の人々にはtorr・L/secという単位に馴染みがあるかもしれません。
単位の換算表は産総研 計量標準総合センター 工学計測標準研究部門 圧力真空標準研究グループのHPに整理されているので、確認してみてください。
なお、ccはmLで表記されます。
ccはSI単位系でもJISでも使用できない単位だからです。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan & Safe TechnoloGy
