コリオリ式マスフローが大人気です

2023年07月11日

Decoがこのブログで推してきましたブロンコスト(Bronkhorst High-Tech B.V.)のコリオリ式マスフローが昨年あたりから人気に火がついてきました。

質量流量計には、熱式コリオリ式の2種類があります。
質量流量計は、体積流量計と異なり、測定結果が温度、圧力の影響を受けません。
下図にあるように熱式が流体の物性である比熱(気体の場合、定圧比熱)を流量式に持つが故にその影響を受けるのに対し、コリオリ式はその流量式に一切流体に起因する要素を含みません。
つまり、流体種を特定できていない状態や、複数の流体の混合流体で、混合比率のわからない流体、もしくは混合比率が刻々と変化する流体でも測定ができる画期的な流量計なのです。
その為、コリオリ式流量計は、熱式流量計や他の体積流量計の上位に位置するマスター流量計(ワーキングスタンダード)としても活用されています。

製薬分野でのワクチン製造プロセスや、リチウムイオン電池前駆体製造、そして食品、飲料製造にまで、非常に幅広い分野でブロンコストのコリオリ式マスフローが導入されるようになりました。
その成功事例の一つに"ポンプ制御へのコリオリ式MFM導入" が挙げられます。

mini CORI-FLOW & CORI-FLOW 各種ポンプとの組み合わせ例  出典:ブロンコスト・ジャパン(株) 

コリオリ式マスフローは、"質量流量"を測定できます。
つまり「流した結果を測る秤」ではなく「流しながら重さをはかれる秤」になるのです。
この特性を生かした液体分給システムとして"質量流量ポンプ"が脚光を浴びています。
液体は加圧搬送ができるのならば、比例制御弁との組み合わせでMFCとしての制御が可能ですが、圧送に使用するガスの液体への溶存が問題になる事があります。
この問題は、ポンプをブロンコストのコリオリMFMからダイレクトコントロールさせることで解決できるのです。
ブロンコストCORI-FLOW & mini CORI-FLOWシリーズのMFMは、全てPID制御モジュールを内蔵していますから、外付けでPIDコントローラーを用意して、面倒な設定をする必要はありません。
機器の構成は下図のようになっています。

MFCでは流量センサーの信号を受け、外部からの設定信号と比較して、比例制御弁の開度をリアルタイムで調整しています。
このシステムはその比例制御弁の役割をポンプに置き換えたもので、開度調整の代わりにポンプの回転数をダイレクト制御しています。
これにより例えばポンプが経年劣化で能力が衰え始めても、必要な流量を維持すべく回転数を自動で上げてくれますし、寒暖差が激しい環境下でも、コリオリ式MFMで常に正確な質量流量を測定できますから、再現性の高いプロセスが実現されるのです。

コリオリ式MFMを用いた質量流量ポンプに興味を持たれたら、EZ-Japanへお問い合わせ下さい!

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